現代の縫製工場における【テクノロジー(技術)】は大きく2つの要素に分かれます。
1つは【手仕事による技術・技(テクノロジー)】であり、
もう1つはCAD・CAMに代表される【ITによるテクノロジー】です。
この2つのテクノロジーはCAD/CAMシステムが生まれる1980年代以前には、手仕事によるテクノロジーが10:0でした。
それが1990年代にCAD/CAMシステムが開発されて以降は、手による技術とコンピュータを中心としたITテクノロジーの割合は8:2程度になりました。
そして、1990年代より30年以上経過した現在の国内縫製工場はどうか?といいますと、日本の縫製工場のほとんどは、バブル崩壊以降の長引く景気低迷、安価な海外生産品の流入により、実のところ30年前と全く変わっていない状況です。
一方、世界(特に中国)を見回すと8:2の割合では圧倒的に時代遅れになっています。
中国では縫製工場は先端技術の向上として国からも厚く保護を受け2010年代に大きくハイテク武装し、世界の縫製工場となりました。
当社はこのような国内外の動向を熟慮し、この2つのテクノロジーの割合を5:5に想定しております。
IT
人が手を介さないことで時間短縮につながること、正確性を上げることに対しては徹底的に人の手を抜き、ITを活用します。
オリテックは2019年より【1週間でハイ!どうぞ!】という超短納期仕上げの発売を開始しましたが、このシステムはIT、IoT、RPA等を使い、夜間の内に受注データー処理、CAD入力、マーキングまでを行い、翌朝は朝一番から裁断に取り掛かれる状態にすることで可能になりました。
このように機械の方が早く、正確に処理できることに対しては徹底的にIT化を進めることで、短納期と高品質を両立させています。
そして、スーツで培ったIT力は、翌シーズンにはシャツ工程にもそのまま技術移転するというスピード感も強みの1つです。